「PIXELVINE結成前夜」
この日、まだ私たちは知らなかった。
放課後の部室で、
この3人がバンドを組むことになるなんて。
ギターと、ベースと、ドラム。
ただの通学路だったこの道が、
私たちの音楽のスタートラインになるなんて。
放課後の軽音部。
部室には誰もいないと思ったら、ドラムの前にAYA先輩がいた。
「暇だから叩いてただけ」
と言いながら、わりと本気のリズムを叩いている。
そこにMISAKIが来て、無言でベースをつなぐ。
別に合わせたわけじゃないのに、リズムはなんとなく揃う。
そこにREIが入ってきた。
「…あ、なんかやってる」
ギターをケースから出して、とりあえずコードを鳴らす。
三人とも特に話さない。でも、なんとなく演奏は続く。
しばらくして、AYA先輩が言った。
「これさ」
ドラムスティックをくるくる回しながら、
「もうバンドってことでよくない?」
MISAKIは少し考えてから言った。
「…まあいいけど」
REIはギターを持ったまま答えた。
「じゃあ、名前決めます?」
こうしてPIXELVINEは、
わりと適当に結成された。


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